23.嚥下能力がなくなってきたときに,経管栄養はしないと選択したら,それは医学的に何を意味するのでしょうか?

のどが詰まる,嚥下性肺炎,体重の減少。PSPの患者さんの中には,ついには嚥下能力(飲み込む力)を完全に失って,液体,食べ物,あるいは薬も口から摂ることができなくなる人もいます。この時点で経管栄養(鼻腔栄養あるいは胃ろう)を選ばないということは,その人の身体の機能が止まり始め,死に向かうということです。詳しいことは,ホスピスの看護婦が知っています。
この選択をしたある家族は,次のように報告しています。「飲み込むことを止めてから6日間,彼女は弱くなっていきましたが,身体的な痛みや目立った不快さを訴えることもなく平穏を保ちました。そして,7日目に眠るように昏睡状態になり,この世を去りました。」
(2000/8/27更新)